寒露(2015年10月8日~10月23日)
寒露は一年二十四節気の中の第十七番目の節気であり、また秋季の第5番目の節気にもあたります。太陽黄経が195°になったときを寒露といい、毎年10月7前後から10月22日前後までです。
昔の人は、寒露を「露気寒冷、将凝結也(露気寒冷なれば、将に凝結するなり)」と言っています。これは、寒露の頃の気温は白露の頃より更に下がり、地面の露が更に冷えて、もうすぐ凝結して霜になりそうだという意味です。「白露」の節気は、炎暑から涼爽へと変化する過渡期であり、暑気がまだ完全には消えておらず、朝、珠のような露がきらきらと輝いているのが見られることがあります。これに対し、「寒露」の節気は気温が下がり寒くなることの象徴であり、気候が涼爽から寒冷へと変化する過渡期であり、露しずくの冷たい光が辺りに放たれます。まさに諺でよく言われる「寒露寒露、遍地冷露(寒露は、地面一面に冷たい露だ。Hán lùhán lù biàn dì lěng lù)」の通りなのです。
気候が次第に寒くなるにつれて、世の万物は、私達人類の身体の中にある「陽気」も含めて、徐々に収斂し始めます。そうすることによって自然界の変化に適応し身体の内外の環境のバランスを維持するのです。風邪の侵入を予防するだけでなく、それと同時に自分自身の陽気を収斂し保養することが、この時節の導引術の重要なところなのです。
張明亮著『二十四節気導引養生法――中国の時間と智慧』(人民衛生出版社)より
このような考え方から、寒露には「托掌観天式」という導引術を勧めています。
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